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2009年8月25日 (火)

「佐野元春のThe Songwriters」を見て思った子供服業界のことなどなど...

先日の「佐野元春のThe Songwriters」。
作詞家の松本隆が出演した回の話し。
学生との質疑応答で、学生がマーケティングについて質問したとき、彼はこんな事を言った。


「マーケティングをしてはいけない。例えば今、流行っているものに耳を傾けるとする。でもそれは3ヶ月前に録音されたもので、更にその前に曲は出来ている。今からそれと同じものを作ったとしても世間に発表するまでに数ヶ月かかるわけで、結局最初に考えた人から1年近く遅れている。そういうものは売れない。」

「時代にとらわれない普遍的なものを生み出すことを考えなくてはならない。そのためにはアンテナを張りめぐらせ、感受性を鋭くすることが大切。そうすると、時代がどう流れても対応できる。」

このような趣旨のことを言っていた。(と思う)

個人的にはここが今回のハイライトではなかったかと思う。



たとえば「水曜どうでしょう」。
DVDの副音声などで藤村Dや嬉野Dがよく言っているのが

「『どうでしょう』は何一つ新しいことをしていない。だから古くもならない。だからいつまでも見続ることができる。」



これも松本隆の言っていることに似ているな、と思う。

最初から意図していなくても、結果的にどうでしょう班は「普遍的な」ものを見つけることが出来、それを視聴者も受け入れたからこんな風変わりな番組が続いているのだろう。どうでしょう放送当初からすっかり時代が変わってしまったが、どうでしょうはあいも変わらず、こんな時代でも十分対応できている。

(それはともかく早く新作作りなさいよ。ファンからの突き上げが更に凄くなってるよ、藤やん。w)



僕はここで更にこう思った。

僕が生業としている「子供服業界」についてである。


子供服屋のブログ(ほとんど子供服のことなんか書いてないけど・・・)に書いていいかどうかわからないけれど、正直今の子供服業界は数年前に子供服バブルが崩壊した結果、先が見えない混沌とした状況にある。消費者層も徐々に変化し、経済情勢の変化(悪化)も相まって、ごく一部のメーカー、専門店を除いてかなり厳しい状況である。

これは実はかつて所謂「DCブランド」といわれた国内メーカーが歩んだ道と全く同じだ。
「ブーム」としてもてはやされ、あちこちに店を出しまくり、その結果ブランド価値が薄まってしまい、バブル崩壊と共にブームは終焉。

またミセス系婦人服でも一部テナントと組んでFC戦略で出店攻勢をかけ、出店し続けているときはいいが、経済状況が変わり出店が止まり、あげくに大手テナントが倒れると、蟻地獄のように一緒に引きづりこまれバタバタとメーカーが倒れていったあの状況とも似ている。

そんな嵐をくぐり抜けながらも、今生き残っているメーカーもある。
それらに共通するのは「時代にとらわれない普遍的な物作り」をしているということではないだろうか。

適正在庫と適正価格、適正な品質。そして適正な販売期間(適正納期)。
これはマーケティングとして重要だ。これはテクニック的な部分でもある。

これらを十分に見極めながら、しかし物作りのスタンスは変えない。
デザインがシンプル、とかそんなことは関係ない。
どんなにデザインされていようが、そこにそのブランドの変わらぬ存在意義というか主張というかそういうものを持ち続ける。

これこそがどの時代でも生き残るメーカーであり店なんだろう。


(ちなみにファッションはシンプルなものほど着こなしが難しいと思う。ユ●クロが似合ってる人なんて見たこと無いでしょ。みんなただ着ているだけ。オシャレじゃない。”ユ●クロが似合う人こそ本当のおしゃれ”という意見も聞くが、ユ●クロを着こなす人は「GUCCI」だって着こなします。何を着たって似合います。それくらいレベルの高い人です。一般人とは次元が違います。)



僕のような弱小小売り店主の戯れ言には説得力はないだろう。
しかし、ややもすればメーカーとしての責任をはき違えているかのような事例が散見される現在、是非ともメーカーには自分のブランドを何故立ち上げたのか、なぜ支持されていたのかを再確認してもらい、イベントや派手な販促で目くらましさせて売りつけるような姑息な手段は使わず、メーカー本来の物作りの部分で勝負して欲しい。

来月は展示会月間なので、各メーカーが来春の新作を我々に問うてくる。
僕らも自分の感性を信じて是非とも「普遍的な」物作りをしているメーカーと一緒に頑張りたいと思うわけであります。

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